日本のおもちゃ展 開催中です
2016年12月30日
日本のおもちゃ展がはじまって8日が経ちました。
お正月におすすめの玩具「黄鮒」です。
黄鮒(きぶな)は、栃木県宇都宮市の郷土玩具です。「昔、天然痘が流行った時に、黄色いフナが市中心部の田川で釣れ、病人がその身を食べたところ治癒した」という伝説があり、その鮒を模した縁起物です。
「宇都宮二荒山神社」などの初市で売られ、新年に神棚に供えたり軒先に吊るして、無病息災を祈ります。
現在は小川昌信さんが制作されています。
福島の赤べこは2種類届いております。会津での張子の伝統は古く、もともとは下級武士や農民が閑散期の収入を賄うために広まったと言われています。
こちらの赤べこ、見慣れないお顔をしていると思います。番匠さんで作られている赤べこです。昔ながらの伝統的な作り方を守り、手作り製造している数少ない民芸所の一つです。伝統工芸品として認定されています。
こちらは野沢民芸さんの赤べこです。製法を機械化したり新しい技術を取り入れて、赤べこをつくられています。
若い人にもインテリア感覚で赤べこに親しんでほしいとアートとしての民芸を伝えておられます。
同じ赤べこでも製造元によってお顔が全然違っているのがおもしろいですね。ぜひ見比べてみてください。
浜松張子は、子どものおもちゃとして作られてきたといわれており、動物を主体とした作品が多く、「ころがし」と呼ばれる車ものや首振り・起き上がりといった、さまざまな玩具があります。
写真)ころがし 犬
背中を押すとなんともバランス良く、ゆらゆらと揺れながら軽やかに進みます。
明治の初年旧幕臣が反古紙を使って張子玩具を制作したのが始まりで現在は五代目の鈴木伸江さんが制作をされています。
本日、完売していた「三角だるま最中」が100個再入荷いたしました。
会期中の入荷はこれで最後となります。なくなり次第終了ですのでぜひお早めにどうぞ。
お正月におすすめの玩具「黄鮒」です。

「宇都宮二荒山神社」などの初市で売られ、新年に神棚に供えたり軒先に吊るして、無病息災を祈ります。
現在は小川昌信さんが制作されています。
福島の赤べこは2種類届いております。会津での張子の伝統は古く、もともとは下級武士や農民が閑散期の収入を賄うために広まったと言われています。


若い人にもインテリア感覚で赤べこに親しんでほしいとアートとしての民芸を伝えておられます。
同じ赤べこでも製造元によってお顔が全然違っているのがおもしろいですね。ぜひ見比べてみてください。
浜松張子は、子どものおもちゃとして作られてきたといわれており、動物を主体とした作品が多く、「ころがし」と呼ばれる車ものや首振り・起き上がりといった、さまざまな玩具があります。

背中を押すとなんともバランス良く、ゆらゆらと揺れながら軽やかに進みます。
明治の初年旧幕臣が反古紙を使って張子玩具を制作したのが始まりで現在は五代目の鈴木伸江さんが制作をされています。
本日、完売していた「三角だるま最中」が100個再入荷いたしました。
会期中の入荷はこれで最後となります。なくなり次第終了ですのでぜひお早めにどうぞ。
日本のおもちゃ展 長野のご縁
2016年12月28日


長野県奈良井宿の「そば喰い猿」。書籍でご紹介されていること も多くとてもユニークな郷土玩具でしたので、以前からとても気になる存在でした。こちらを制作されている「藤屋土産物店」さんに出展をお願いしたところ、 残念ながら制作されていた中西康二さんは他界され、現在は作っておられないということでした。
しかし、奥さまの景子さんが、香川、四国の方にもぜひ見ていただきたいと特別に、展示用に1点お送りくださいました。
中西康二さんは、東京でサラリーマンとして働かれたのち40歳ごろに長野県奈良井にて藤屋土産物店をオープンされました。
からくりだけでなく、土人形や土鈴、木彫り、切り絵など作られていたそうです。つくることが本当にお好きだったようです。
木の取っ手を押したり引いたりすると、猿がパカッ!と大きな口を開けてそばを食べます。
その表情はなんともユーモラスで愛嬌たっぷりです。
からくりの動きをご覧になりたい方は、お気軽にスタッフまでお声がけください。
また「藤屋土産物店」は現在も営業されており、康二さんがつくられた切り絵やポストカードを景子さんが販売されています。
長野県松本市奈良井宿へ行かれた際はぜひお立ち寄りくださいませ。
そしてこちらは、そんな景子さんがご紹介くださった「道神面」です。

松本市の相澤和典さんが、残された木型の中から20種類程復刻をされています。
相澤さんは46歳とお若く、東京で働かれておりましたが、宮田嵐村さんのお面を後世に残したいという一心で仕事を辞められ、今年11月に宮田嵐村資料館「おっとぼけ美術館」を開館されたり、イベントを企画されたりと現在活躍されています。
相澤さんも郷土玩具や民芸がお好きだそうで、これまで作り手の工房にも行かれているそうです。
そんな相澤さんが私にこう話してくれました。
「郷土玩具を作っている方は本当に一生懸命で、本当に純粋に作ることが好きな方ばかり。それはもう作っている人の顔をみればわかります。」と。
昭和31年に道祖神研究の成果として生まれた「道神面」は岡本太郎など、業界各方面で話題となりました。相澤さんは、2000年頃に宮田さんに出逢い、宮田さんの道神面は「信州の人の心を表現している。」とおっしゃっています。道ばたに立つ道祖神をお面にすることで、より身近な場所に飾ることができる点に面白さを感じたそうです。
郷土玩具とは異なりますが、当店からもこれからも残して行きたい「日本のおもちゃ」としてご紹介させていただいております。珍しいお面です。ぜひ合わせてお楽しみください。
おっとぼけ美術館
https://www.facebook.com/miyataranson/
「日本のおもちゃ展」
2016年12月23日(金祝)~2017年1月9日(月祝)
11:00~19:30
at.まちのシューレ963 ギャラリー
※1/1休業、12/31と1/2〜3は17時まで
「郷土玩具を作っている方は本当に一生懸命で、本当に純粋に作ることが好きな方ばかり。それはもう作っている人の顔をみればわかります。」と。
昭和31年に道祖神研究の成果として生まれた「道神面」は岡本太郎など、業界各方面で話題となりました。相澤さんは、2000年頃に宮田さんに出逢い、宮田さんの道神面は「信州の人の心を表現している。」とおっしゃっています。道ばたに立つ道祖神をお面にすることで、より身近な場所に飾ることができる点に面白さを感じたそうです。
郷土玩具とは異なりますが、当店からもこれからも残して行きたい「日本のおもちゃ」としてご紹介させていただいております。珍しいお面です。ぜひ合わせてお楽しみください。
おっとぼけ美術館
https://www.facebook.com/miyataranson/
「日本のおもちゃ展」
2016年12月23日(金祝)~2017年1月9日(月祝)
11:00~19:30
at.まちのシューレ963 ギャラリー
※1/1休業、12/31と1/2〜3は17時まで
寄せ植えの盆栽が入荷しました
2016年12月28日
お正月飾りにおすすめの盆栽が入荷しました。
中西珍松園さんがシューレをイメージして、特別に「寄せ植え」を作ってくださいました。
黒松、五葉松のどちらかと、
南天と苔、石が一緒になっています。
寄せ植え 小
税込 4,500円
中西珍松園さんがシューレをイメージして、特別に「寄せ植え」を作ってくださいました。
黒松、五葉松のどちらかと、
南天と苔、石が一緒になっています。

税込 4,500円
写真)寄せ植え 大
すっきりとした雰囲気で、洋室にも似合う盆栽です。
干支ものの郷土玩具や、凧などとあわせてレイアウトするのもおすすめです。
ぜひ店頭でご覧ください。
すっきりとした雰囲気で、洋室にも似合う盆栽です。
干支ものの郷土玩具や、凧などとあわせてレイアウトするのもおすすめです。
ぜひ店頭でご覧ください。
「日本のおもちゃ展」はじまりました
2016年12月23日
本日より「日本のおもちゃ展」がはじまりました。
初日の今日は、賑やかな1日となりました。
可愛らしい2つのだるま。
三春張子/橋本広司民芸(福島県・郡山市)
江戸時代、農閑期の副業として三春藩主が奨励した「三春張子」。「高柴デコ屋敷」と呼ばれる人形師の集落でつくられています。「高柴デコ屋敷」は全国的に有名な玩具の故郷。四軒の家々が数百年の伝統を守り、張子人形や張子面、三春駒などを作り続け、今日に伝えています。
松川だるま(仙台)
伊達藩士・松川豊之進が創始した仙台張子の代表格として青色が特徴的な「松川だるま」。一般的にだるまと言えば体が赤く塗られ、目は空白のままという姿が馴染みですが、仙台では、顔のまわりが群青色で縁取られて、胴体に宝船や福の神が鎮座する色鮮やかなだるまが親しまれてきました。転んでも起き上がるだるまは、震災復興の象徴としても愛されています。
赤ベコなどの、東北の玩具たちもたくさんそろいました。
・起き上がり小法師(福島県・会津若松市)
起き上がり小法師は、会津の民芸品のなかでももっとも古く400年以上もの歴史があるとされています。
今でも会津では、多くの人が1月の十日市で小法師を買い求めます。家族の数に加えて1~2個多く買い求め、1年間の健康や幸福などを祈ります。
・赤ベコ(福島県・会津地方)
東北地方では、「牛」のことを「ベコ」と呼びます。400年ほど前、大地震で倒壊した本堂を再建する際、大量の材木を運ぶのに人々が難儀していると。どこからか牛の群れが現れ、材木の運搬を手伝ってくれました。重労働で多くの牛が倒れる中で最後まで働いたのが赤色の牛だったといわれています。
・孫次凧 (福岡/北九州市)
明治末期、福岡県北九州市戸畑の竹内孫次氏が自分の遊び道具として作ったのが始まりで、空高くよく揚がるので評判となり、創始者の名前がそのまま「孫次凧」という呼び名となりました。特にセミ凧がよく知られ、その鮮やかな色づかいは人気があります。骨組みには自然乾燥させた竹を削って使い、紙は八女手漉和紙で、墨で模様の下絵を描き、自然素材の食紅で彩色をします。
現在では、孫の義博さんと日出子さんのご夫妻が作り伝えています。
贈りものにおすすめの玩具もございます。
・ざるかぶり犬(東京都・浅草)
出産やご結婚のお祝いの贈り物として有名な玩具です。頭のザルは、赤ちゃんの「疳の虫」封じ。そして、ザルは水をすくっても通ってしまうので、鼻づまりがなおるようという願いを込めて、寝ている赤ちゃんの上に吊るしておくと治ると言い伝えられています。ザルの「竹」に「犬」で「笑う」笑門来福の縁起もあります。
今回「現代の郷土玩具」として、「KIMURA&Co.」さんと「石巻こけし Tree Tree ishinomaki 林貴俊さん」をご紹介しています。
初日の今日は、賑やかな1日となりました。


三春張子/橋本広司民芸(福島県・郡山市)
江戸時代、農閑期の副業として三春藩主が奨励した「三春張子」。「高柴デコ屋敷」と呼ばれる人形師の集落でつくられています。「高柴デコ屋敷」は全国的に有名な玩具の故郷。四軒の家々が数百年の伝統を守り、張子人形や張子面、三春駒などを作り続け、今日に伝えています。

伊達藩士・松川豊之進が創始した仙台張子の代表格として青色が特徴的な「松川だるま」。一般的にだるまと言えば体が赤く塗られ、目は空白のままという姿が馴染みですが、仙台では、顔のまわりが群青色で縁取られて、胴体に宝船や福の神が鎮座する色鮮やかなだるまが親しまれてきました。転んでも起き上がるだるまは、震災復興の象徴としても愛されています。
赤ベコなどの、東北の玩具たちもたくさんそろいました。
・起き上がり小法師(福島県・会津若松市)
起き上がり小法師は、会津の民芸品のなかでももっとも古く400年以上もの歴史があるとされています。
今でも会津では、多くの人が1月の十日市で小法師を買い求めます。家族の数に加えて1~2個多く買い求め、1年間の健康や幸福などを祈ります。
・赤ベコ(福島県・会津地方)
東北地方では、「牛」のことを「ベコ」と呼びます。400年ほど前、大地震で倒壊した本堂を再建する際、大量の材木を運ぶのに人々が難儀していると。どこからか牛の群れが現れ、材木の運搬を手伝ってくれました。重労働で多くの牛が倒れる中で最後まで働いたのが赤色の牛だったといわれています。

明治末期、福岡県北九州市戸畑の竹内孫次氏が自分の遊び道具として作ったのが始まりで、空高くよく揚がるので評判となり、創始者の名前がそのまま「孫次凧」という呼び名となりました。特にセミ凧がよく知られ、その鮮やかな色づかいは人気があります。骨組みには自然乾燥させた竹を削って使い、紙は八女手漉和紙で、墨で模様の下絵を描き、自然素材の食紅で彩色をします。
現在では、孫の義博さんと日出子さんのご夫妻が作り伝えています。
贈りものにおすすめの玩具もございます。

出産やご結婚のお祝いの贈り物として有名な玩具です。頭のザルは、赤ちゃんの「疳の虫」封じ。そして、ザルは水をすくっても通ってしまうので、鼻づまりがなおるようという願いを込めて、寝ている赤ちゃんの上に吊るしておくと治ると言い伝えられています。ザルの「竹」に「犬」で「笑う」笑門来福の縁起もあります。
今回「現代の郷土玩具」として、「KIMURA&Co.」さんと「石巻こけし Tree Tree ishinomaki 林貴俊さん」をご紹介しています。
Tree Tree Iashinomaki
林 貴俊
実家の呉服屋とこけし職人二足のわらじで活躍中。2011年の東日本大震災を経験後、商店街の観光客の減少を目の当たりにする中で、以前から感じていた「石巻にもっと観光客が集まり、にぎやかになってほしい」という思いが大きくなり、こけし作りをはじめる。
「日本のおもちゃ展」は1/9(月祝)まで開催しております。(1/1は休業、12/31、1/2、1/3は17時閉店)
ぜひ、ご家族ご友人とご一緒にお越し下さい。また数に限りがあるものがほとんどですので、ぜひお早めにどうぞ。
______________________________
日本各地には信仰や風土、そこで暮らす人々の生活をもとに、
さまざまな素材や色でつくられてきた郷土玩具があります。
子どもの健やかな成長や、長寿、安産など、
人々の願いがこもったフォークロア。
専門の職人の手により、
または農閑期の手すさびとしてつくられてきた素朴な玩具たちは、
生活スタイルの変化や後継者不足などでその姿を失いつつあります。
今回は全国の地域から、
今なお、つくり続けられている玩具がシューレに揃いました。
これからも、日本のよき手仕事がながく残ることを願って --。
まちのシューレ963
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林 貴俊
実家の呉服屋とこけし職人二足のわらじで活躍中。2011年の東日本大震災を経験後、商店街の観光客の減少を目の当たりにする中で、以前から感じていた「石巻にもっと観光客が集まり、にぎやかになってほしい」という思いが大きくなり、こけし作りをはじめる。
「日本のおもちゃ展」は1/9(月祝)まで開催しております。(1/1は休業、12/31、1/2、1/3は17時閉店)
ぜひ、ご家族ご友人とご一緒にお越し下さい。また数に限りがあるものがほとんどですので、ぜひお早めにどうぞ。
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日本各地には信仰や風土、そこで暮らす人々の生活をもとに、
さまざまな素材や色でつくられてきた郷土玩具があります。
子どもの健やかな成長や、長寿、安産など、
人々の願いがこもったフォークロア。
専門の職人の手により、
または農閑期の手すさびとしてつくられてきた素朴な玩具たちは、
生活スタイルの変化や後継者不足などでその姿を失いつつあります。
今回は全国の地域から、
今なお、つくり続けられている玩具がシューレに揃いました。
これからも、日本のよき手仕事がながく残ることを願って --。
まちのシューレ963
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6年目の、ありがとう。
2016年12月23日