早川ユミとまりぼんの展示がはじまりました。

布作家 早川ユミと、画家 まりぼんの2人の展示「おんなは雑草 絵とふく」がはじまりました。
高知の山あいで、畑を耕しながら服つくりを続けるユミさんと、そのお弟子でユミさんの書籍の挿絵なども担当されている画家のまりぼん。それぞれの制作活動をしながら、一緒に畑しごとをして、今ではユミさんの息子さんのパートナーとして、まりぼんさんは家族でもあります。


早川ユミさんからは、定番のもんぺやワンピース、スカートなど、たくさんのお洋服や雑貨が届いています。山岳民族や東南アジア各地の布、日本の絣や織物などさまざまな布を用いてつくられた、スカートやワンピース、もんぺズボン。ポケットや裾には細やかなパッチワークやステッチが施され、布の組み合わせはそれぞれ異なり、ひとつとして同じものはありません。
今回は高松の伝統織物の「保多織(ぼたおり)」を使ったシャツなどもあります。

そしてユミさんのお洋服に合わせてコーディネートを楽しみたい、うさぎの会のレッグウォーマーやPUENTEのウールのニットレギンス、ウールパンツ、赤い靴下などの雑貨も並んでいます。
暮らしに欠かせない、人気の鍋つかみや、柿渋染めのエプロン、プレイスマットなどの道具や、パートナーで陶芸家の小野哲平さんの薪窯で焼いた、陶製のボタンやちいさなお守り袋のついた陶製のかみさまもあります。
そして新旧様々なユミさんの書籍も多数揃えていただいております。



まりぼんさんは、2018年にユミさんに弟子入りし、布の仕事を手伝うほか、美しい棚田でのお米づくりや畑でのたべものつくり、生きるためのものつくりを学んできました。2021年からはユミさんの雑誌連載の挿画を担当するようになり、2022年には個展を開催し、今ではユミさんとの合同展も各地で開催しています。

おおらかなタッチがどこまでも伸びていくような、ダイナミックな絵。植物が縦横無尽に伸びゆくさまや、たねを大事に内包するさまが描かれていますが、その向こうには、ヒトや命あるものへの敬意があふれているように思います。
特に書籍の表紙になった絵は、実物を見るととても大きく、生きているような筆使いが必見です。今回ご本人が「まるで裸を見られているみたい」というスケッチも出品いただきました。素朴なスケッチだからこそわかる、生き生きとしたまりぼんさんの線やタッチがよくわかります。絵日記のように描きながら考えたことが書き込まれていたり、対象と相対するその瞬間の感動が込められた、素敵な作品です。
シューレオリジナルの木のフレームに入れて飾ると、素描の伸びやかな線が際立ち、インテリアとしても素敵な一品になりました。(スケッチも全て販売しております)


初日には、ユミさんのちくちくワークショップや、ユミさんとまりぼんさんによるトークイベントも開催しました。どちらも熱心なユミさんのファンにお越しいただき、みなさんが笑顔で満足そうに帰っていかれる姿が印象的でした。
時間を忘れて会場の隅々まで見たくなる、2人が作りだすパワーが溢れた展覧会になりました。
9月30日までの期間中、ぜひ何度でもお越しください。
早川ユミとまりぼん おんなは雑草 絵とふく
2025年9月19日(金)~9月30日(火) 期間中無休
11:00~19:00
場所:まちのシューレ963 大ギャラリー